【講演】 皇位継承の在り方はどうあるべきか 「国民の総意」を反映した皇位継承を 全6回を掲載しました

24-02-18 Live配信 特別対談 小田部雄次 教授(静岡福祉大学名誉教授)女性天皇こそ時代の要請 内外に誇れる 敬宮愛子内親王

特別対談 事前に準備した6件の質問内容です

小田部雄次先生と主に以下6件の質問内容について対談しました

質問 ①

1月末~2月はじめに国会で行われた首相と野党の議論では、「女系・女性天皇をどう考
えるか」に関しても質問されましたが、首相はそれには触れず、「悠仁親王殿下までの皇位
継承順位はゆるがせにしないと有識者会議報告でされた」とだけ述べました。あわせて、

過去の皇位継承はすべて男系だった」とも述べています。

野党側も野田佳彦内閣の際の「女性宮家」の検討の例をあげるなどしましたが、2005年11月
小泉純一郎内閣の時の有識者会議の最終報告での「女系・女性天皇の容認」という結論
それに基づく皇室典範改正の準備には触れていません。

いま、皇室典範改正について権能を持つ国会で議論するにあたり、本当に論点として議論
すべき内容は何だと考えられますか?

質問 ②

昨年の臨時国会での所信表明で岸田首相が「皇位継承について各党が国会で審議してほ
しい」と述べ、これを受けた形で衆参の正副議長がそれぞれの各会派に「皇位継承のあり
方について考え方を示してほしい」と申し入れ、12月下旬までに話し合いが行われたと
のことです。

その際、額賀福志郎衆院議長が示したのは、「2月までに各会派において考え方をまとめ
てもらいたい」「3月からは、正副議長と各党代表からなる協議会を作り、ここで皇位継
承を含めた皇室に関わる問題の協議を行い立法府としての考え方をまとめていきたい」との
ことで、通常の法改正のような委員会審議などは行わないとの方向性でした。

このやり方については、上皇陛下が退位された際の皇室典範特例法の制定の際のものを踏
襲しているようですが、「国民の総意に基づく統合の象徴たる天皇」の地位に関わる問題の
審議のあり方として、ふさわしいものなのでしょうか?

また、この問題は国民との関係ではどのように取り扱われ、皇室典範の改正などがなされる
べきなのでしょうか?

質問 ③

素直に考えてみて、現在の皇室のあり方、それを規定する皇室典範の内容で最大の問題
は男女の皇族の扱いの差ではないでしょうか?

まず皇位継承について「男系男子」に限る規定が明治時代の旧皇室典範から引き継がれ
結果として皇位継承で順位のつく男性皇族の結婚については皇室会議で相手についても承認
が求められるのに、女性皇族についてはそれがないこと、女性皇族は皇族以外と結婚すれば
そのまま皇籍を離脱してしまうことになることなどです。

これは江戸時代以前に8人10代とはいえ女性天皇が歴史上存在したことに照らしても、
全くおかしな話だし、 ジェンダー平等がはかられる現代において、 本来国民生活の範になる
べき皇室で性の違いによる身分上の差別が行われていることは望ましいものに思えません。

こう考えるのは、 皇室の歴史から見ておかしなことなのでしょうか?

質問 ④

岸田内閣に対して有識者会議が出した「秋篠宮殿下、悠仁殿下までの皇位継承の流れは
ゆるがせにしない」との方向性の根拠は、いったい何なのでしょうか?皇位継承について
例えば「直系長子優先」で「女系・女性容認」となれば、現在の天皇ご一家の長子でらっ
しゃる敬宮愛子内親王殿下が皇位継承一位となり、 順位が変わるだけと思われます。

実際、現在の上皇陛下が誕生された際も、昭和天皇に継いで皇位継承第一位とされた秩父
宮が皇嗣から外れて皇位継承第二位に変わった事例があります。

そして、 憲法で規定された「皇位は世襲によるものとする」を考えるなら、「直系長子」が
望ましいことは明らかではないでしょうか?

皇位継承ルールが「国民の総意に基づく統合の象徴」のあり方に相応しく現代的に改めら
れることに皇室内で、あるいは国民や政府の中でどのような不都合があるのでしょうか?

質問 ⑤

よく歴史上に存在した女性天皇について、「中継ぎだ」「その時の状況に応じた間に合わ
せ」などのような位置づけだと言われるのを耳にしますが、8人10代にわたるどの女性
天皇の代でも、それぞれの時代で重要な役割を果たしたのではないでしょうか?  例えば

重祚した方は上皇などとしても後を継いだ若い天皇を指導したり、あるいは退位までさせ
て自分が再び皇位に就くなど、 積極的に影響力を行使しているように思えます。

こうした女性天皇おひとりずつについて、簡単にでもその事蹟、歴史的な役割について教え
ていただけないでしょうか?

質問 ⑥

この度、敬宮愛子内親王殿下が大学卒業にあたり、大学院進学や留学ではなく、日赤本
社への就職の道を選ばれました。

これは日赤総裁であるお母さまである雅子皇后陛下を御支えするという面でも、明治期に
皇后をはじめ女性皇族が社会福祉の向上を図る要として日赤事業の創設と発展に力を尽く
してきたという事蹟を振り返っても、素晴らしい選択をされたと考えます。

先般は能登半島地震災害について、ご両親とご一緒に政府の担当者からのご進講を受けら
れており、国民の苦難に寄り添われる姿勢もご両親の傍らにあってそのあり方を見につけ
られているようで、大変にうれしく思いました。

こうした敬宮愛子さまのおふるまいは、正に天皇皇后両陛下の御側で生きた帝王学を学ば
れた賜物であるように感じており、その面で正に愛子さまこそ皇位継承者に相応しい、女性
であるからという理由から皇位から排除されるのは国民の思いに背を向けるものと思えてな
らないのですが、そう考えてよいのでしょうか?

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\女性天皇こそ時代の要請 内外に誇れる敬宮愛子内親王殿下/

この記事を書いた人

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